

いまや純米大吟醸酒ナンバー1になった「獺祭」が世界を舞台に成長している。その背景には日本の文化の象徴である日本酒造りの一連の常識と慣行を覆した逆転の発想としがらみ打破への挑戦があった--。
そんな日本酒のイノベーションを主導した旭酒造の桜井会長が、獺祭創造のイノベーターシップを語ります。
今回は、桜井会長による単独ご講演の後、桜井会長の改革を取りあげた『イノベーターシップ』(東洋経済新報社)の著者である徳岡晃一郎 多摩大学大学院 教授と対談を行い、獺祭のイノベーションの背景にあるポイントを掘り下げます。
西宮酒造(現・日本盛)での修行を経て、76年に実家である旭酒造に入社。先代である父との対立で退社し、石材業を立ち上げ社長就任。84年父の急逝により実家を継ぎ、三代目当主として売上急減の酒蔵の再建に人生を賭ける。純米大吟醸「獺祭(だっさい)」の開発を軸に世界24ヶ国に展開する世界ブランドへと育て上げる。著書に『逆境経営』など。