教員紹介

菅原 貴与志

(Sugawara Takayoshi)

職名 客員教授
担当科目

コーポレートガバナンスの理論と実務

教員実績

https://researchmap.jp/taka-sugawara


メッセージ

企業が事業活動を通じて社会からの信頼を得て発展していくためには、コンプライアンス経営の実践が不可欠です。また、デジタル化の進展やESG(環境・社会・企業統治)、SDGsなど、ビジネスの環境変化が激しくなるなかで、企業がビジネス上のさまざまなリスクに対処することは、喫緊の課題となっています。実効性のあるリスク管理体制を作り上げるには、管理職や経営幹部による内実の伴ったイノベーティブなビジネス法務戦略の実践が求められるのです。
私は、商法・会社法,経済法,国際取引,情報法務,リスクマネジメント等の企業法務全般を担う現職の弁護士であり、また、大手上場会社の役員として企業経営にも携わってきました。
こうした自身の経験を踏まえて、私が担当する授業では、事業マネジメントで押さえておくべき内部統制システムとコンプライアンスの基本について解説するとともに、実務的なリスクマネジメントと必要な法律知識のポイントを学修します。より具体的には、イノベーティブなリーガル・ストラテジー(Innovative Legal Strategy)を主要テーマとし、コーポレートガバナンス、リスクマネジメント、内部統制システム、コンプライアンスに関し、企業経営の視点から実務的・具体的に習得し、「全体知への接近」の一助にしていただきます。
江戸時代から明治初年にかけての教育機関では、教える者と学ぶ者との師弟の分を定めず、教員と学生も半分は教えて、半分は学び続ける存在という「半学半教」の気風が尊重されていました。私の講座でも「半学半教」の精神で、私も皆さんと一緒に勉強させていただきたいと思っております。ぜひ一緒に楽しく勉強しましょう。よろしくお願いいたします。

プロフィール

弁護士(Sedgefield & Partners代表)、慶應義塾大学教授(2004~2022年)、東京地方裁判所民事調停委員、日本空法学会理事。
得意分野は、商法・会社法、経済法、国際取引、情報法務、リスクマネジメント等の企業法務全般、取扱案件としては、航空運送関係、損害賠償一般、国際カルテル、労働災害、破産管財事件等。
大手上場会社の企業内弁護士および法務・コンプライアンス担当役員、東京弁護士会国際取引法部事務局長、法制審議会商法部会委員等を歴任。

主要著書

主な著書には『会社法入門20講』、『企業法務入門20講』(いずれも勁草書房・2021)、『詳解 個人情報保護法と企業法務』(民事法研究会・2022)、『新しい会社法の知識〔全訂版〕』(商事法務・2006)、『企業トラブルの解決・予防法』(こう書房・2000)、『令和元年会社法改正のポイントと実務への影響』(共著・日本加除出版・2021)、『注釈モントリオール条約』(共著・有斐閣・2020)、論文に「2020年個人情報保護法改正の検討課題」(慶應法学47号)、「社外取締役の研究」(慶應法学46号)、「証券訴訟における過失立証」(慶應法学43号)、「「航空運送人の責任と時効・除斥期間」(空法60号)、“Recent Legal Measures to Enhance Corporate Transparency in Japan”, Business Law Review Vol.12”ほか、著書・論文多数。